まずはじめに。
どこぞの回し者ではございません(__)
いつからか、
洗濯がイヤになった。
不毛だと思うようになった。
5人分だから、量は確かに多い。
洗って、干して、取り込んで、畳んで、戻す。
洗って、干して、取り込んで、畳んで、戻す。
洗って、干して……
アイロンはしないし、
色物と区別もしない。
“洗濯機”頼みの洗濯。
ここ数年は、
どこかの工程で夫も手伝うようになった。
それでも私は
”洗濯のルーティン”から逃れたくなっていた。
きっかけは、一枚のチラシから。
可愛かった。
意外にお洒落だとも思った。
即決!!!
4月のある日、
その”ガス乾燥機”は
あっという間に設置された。
「こんなに”天気のいい日”にも使うの?」
夫は、訝しく言った。
”梅雨”に備えた導入だと思っていたらしい。
「当たり前だよー!!」
と、答えて一年と三月。
天候に左右されることなく稼働を続ける。
前日の洗濯物が
毎朝、”ふかふか”に仕上がっているものだから
末娘は連日同じ服を着た。
そんな娘の振る舞いが可笑しいし、
畳む量も減るので私は傍観した。
また一つラクを選んだ。
子どもの通う学童で
”ガス乾燥機”の話題になった。
「だから同じ服を着ていたのね!!!」
一人の学童支援員の顔が
パッと明るくなった。
私は一人、ほくそ笑んだ。
折に触れて、
私は”ガス乾燥機”の良さを
力説していたものだから、
「〇太くんだよね?」
と、妹が尋ねてきたことがあった。
「え、〇太くん!?」
わたしは耳を疑った。
あの乳白色の丸く美しいフォルムの
素敵な家電の商品名がまさかの、まさかの
「〇太くん………」
「〇太くん」だったら
とりあえず即決はしなかったわーーー
ウソウソ、名前の通り”ドライないい奴”ですぞ!!